企業研修で、あえて30分 “ただ遊ぶ”

企業研修で、あえて30分“ただ遊ぶ”
マニュアルを手放した先で見えた、PLAYの真の価値

先日、炎天下の一日でしたが、素晴らしい会場で終日のワークショップを行いました。

その後半で、私は敢えてマニュアルを逸脱したプロセスを選びました。

結果として、LEGO® SERIOUS PLAY®メソッドにおけるPLAYの真の価値を、あらためて目の当たりにすることになりました。

実を言うと、これはずっと昔、我流でやっていた方法でもあります。

やはり、場のエネルギーが一気に解放されたのです。

何をしたのか

ワークショップの後半、私はいきなり、お題を出さずに、自由にレゴ®ブロックで作品を作ってもらいました。

時間にして、およそ40分です。

午後も中盤に差し掛かり、参加者の思考力も少しずつ低下していく時間帯でした。

ここで無理にプランを進めても、
いい成果は出ない。

長年この仕事をしていると、その「場の温度」が読めるようになってきます。

だから今日は、判断して、プランを一度手放しました。

30分から40分、お題なしで、自由に作品を作ってもらう。

つまり、純粋な遊びです。企業研修で、です。

一見、乱暴に見える判断

これは、一見すると乱暴な判断に見えるかもしれません。

けれど、思いつきではありませんでした。場を読んだ上での選択です。

結果として、空気が変わりました。

エネルギーが解放され、驚くほど個性豊かな作品が、次々に生まれていったのです。

面白いのは、ここからです

作品ができた後、私はまず「何を作ったか」をそのまま聞きました。

当然、研修の本題とは関係のない話になります。

そこで、視点をずらす問いを一つだけ置きました。

「その作品を、“会社がお客様に果たす約束”を支えるものだと見立てたら、どんな解釈ができそうですか?」

すると、作者本人はもちろん、他のメンバーから見た解釈まで、素晴らしいストーリーが次々に出てきました。

最後に、それらを一つの作品に合体させたときの壮大さと、参加者の満足感。

見事でした。

生きた作品には、生きたストーリーが宿る

生きた作品には、生きたストーリーが宿ります。

そのためには、心から楽しんで作ることが必要なのだと思います。

そして、いつ遊びに切り替え、いつ本題へ橋を架けるか。

その見極めこそが、
ファシリテーターの仕事なのだと、あらためて感じました。

もちろん今日は、それができる恵まれた環境も大きかったと思います。

ただ、マニュアルを守ることと、場に応じて最適なプロセスを選ぶことは、両立します。

その両方を持てるように、これからも現場で研ぎ続けたい。

そんな気づきをくれた今日の仕事に、心から感謝しています。

自社で考えたい問い

会議やチームの場づくりを考えるとき、自社では次のような問いを持つことが大切なのではないかと思います。

場の空気が下がっているのに、予定していたプランを無理に進めていないでしょうか。

「場の温度」を読み、いったん手を止める判断を、許容できているでしょうか。

成果を急ぐあまり、心から楽しんで取り組む時間を削ぎ落としていないでしょうか。

遊びや脱線を、本題へ橋渡しする問いを用意できているでしょうか。

マニュアルを守ることと、場に応じて選び直すこと。その両方を持てているでしょうか。

いつ遊びに切り替え、いつ本題へ橋を架けるか。

その見極めは、ファシリテーターだけでなく、チームを預かる立場の人にも通じるものなのだと思います。

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