2026/01/30
会議で決められないとき、
実は「決めようとしすぎている」
会議の終盤になると、
こんな空気になることはありませんか。
そろそろ決めないといけない。
何か言わなければ。
ここでまとめないと。
マネージャーの立場にいると、この感覚はとても自然です。
時間も使った。話も一通り出た。
だからこそ、「結論」を出すことが自分の役割のように感じてしまう。
■ 「決めよう」とした瞬間に起きていること
不思議なことですが、会議が止まる場面をよく観察すると、
決められないから停滞しているというよりも、
決めようとしすぎた結果、動けなくなっているケースが少なくありません。
なぜでしょうか。
■ 決めようとすると、論点が一気に増える
「じゃあ、どうする?」という言葉が出た瞬間、
・まだ整理されていない違和感
・表に出ていない懸念
・個々人が抱えている前提
が、同時に噴き出します。
その状態で無理にまとめようとすると、会議はこうなります。
話題が行ったり来たりする。
誰も反対しない案に落ち着く。でも、腹落ちしていない。
結果として、「一応決まったけれど、動かない」状態が生まれます。
■ マネージャーが引き受けてしまう役割
このとき、マネージャーは無意識にある役割を引き受けています。
それは、
「全員が納得する答えを出す人」
という役割です。
でも考えてみると、前提も立場も違う人たちが集まる場で、
全員が同時に納得する結論をその場で出すこと自体、かなり難しい。
それでも、「自分が何とかしなければ」と思ってしまう。
この瞬間、会議の重さが一気にマネージャーに集中します。
■ 決めないことが、前に進む場合もある
現場で起きている変化を見ていると、面白いことに気づきます。
会議が動き出すのは、必ずしも「結論が出た瞬間」ではありません。
むしろ、
・今日は何が分からなかったのか
・どこがまだ曖昧なのか
・次に整理すべき論点は何か
が言葉になったとき、空気が変わることが多い。
決めないことで、次の一手が自然に見えてくる場合があるのです。
■ ひとつだけ、視点を置いてみる
次に会議で「そろそろ決めないと」と感じたとき、
こんな問いを心の中に置いてみてください。
「いま決めることと、いま“分けておく”ことは何だろう。」
すべてを一度に決めなくてもいい。
そう思えるだけで、場の緊張が少し緩みます。
■ 決断力は「急ぐ力」ではない
決断力という言葉は、スピードと結びつけて語られがちです。
でも現場で本当に効いているのは、急がない判断だったりします。
決める前に、いったん立ち止まる。
決めないという選択肢を、意図的に持つ。
それは、逃げではありません。状況を前に進めるための、もう一つの判断です。
もし今回の内容が、少しでも引っかかるところがあれば、それだけで十分です。
次回は、「では、会議の場でマネージャーは何をすればいいのか」について、もう少し具体的な視点を書いてみようと思います。
それでは、また。
ローレンス佐藤